ダウンロード違法化と電子書籍あれこれ2009/05/06 00:00

来年2010年1月1日から施行らしいが、これとグーグルによる書籍の大量電子化とはどう折り合いをつけるのか。
グーグルが著作者にお金を支払うから、検索して一部をコピペしたりダウンロードしたりするユーザーはOKなのか。

罰則はないし、警告ぐらいで効き目はあるのだろうか。

そもそも、ダウンロード違法化は音楽や映画だけ? 書籍は含まれるのだろうか?


さて、英語圏では電子書籍はフリーで大量に出回っている。
特にロマンス本では驚愕するほどの量が出回っている。
(例えば作家の頭文字C-D というフォルダーに200人以上の作家の本がある)

違法なアップロードに関して、映画や音楽については意見を保留するが、本に関しては密かに喝采を送りたい気持ちもある。

なぜなら、死後60年までという著作権を盾にとりながら、絶版が多いという、矛盾のかたまりに不満を抱いていたから。

絶版本をアップロードして、フリーで読んだところで、誰に迷惑がかかるというのだろう。
困るのは古本業界だけだ。
古本は著作権がなく、古物売買である。古本屋は著作権料を支払わない。
アマゾンのマーケットプレイスで何度本を買っても、作者にはお金が入らない。
古本屋やマーケットプレイスや図書館で「本」を読む人間は、すでに著作者と出版社の利益を無視しているようなものだ。

情報を売る、情報にお金を払う、という観点を徹底して、出版社側が、もっと早く電子化ビジネスをたちあげるべきだったのだ。


とはいえ、大量のフリー本にはもちろん問題もある。

最近の売れ筋作家は、ほとんどが、pdfか、lit(MicrosoftReader)か、 prc(MobiReader) の形式でファイル交換サイトにアップロードされている。

JDロブのイブ&ルークシリーズも、1-25まではpdfかlitで出回っている。
(ってことは2006年に誰かが大量アップを決意した?)

とりあえず日本で最近翻訳されているロマンス作家の本はすべてフリーで出回っているといっていいだろう。

最近の本はもともと電子ブック販売もされているから、DRMをはずすだけでいいので、アップロードしやすいだろうが、電子化される前の、まだ紙媒体しかなかった頃の作家の本も、大量にアップロードされている。

この点は不思議でならない。

ベティ・ニールズやダイアナ・パーマーの古い作品、ノーラ・ロバーツやペニー・ジョーダン、昔のデザイアやLoveswept など、呆れるほどたくさんの作品が手に入る。

誰かが手間のかかるスキャンを1冊1冊したのか?
それとも、マイクロソフトやグーグルなどの企業が行った図書館電子化構想のものが、流出したのか?


一方で、電子書籍専用のリーダー端末は、売れ行きを伸ばしているらしい。
パソコンやPDAよりも、本を読むのに特化したもの、キンドルやソニーリーダーはそれぞれ70万台、50万台売れたそうだが、Cybook や iRex Digital Reader 1000  や iLiadや、 中国の Hanlin など、他にも色々と出てきた。
Youtube で ebook reader と検索すると、いろいろ見れるから面白い。

一回の充電で、8000ページほど持つ。
文庫本より軽いのに、100冊 ~1000冊 持ち歩ける。

出版の流れは確かに変わってきている。

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